きらきらしたものを集めたい。

主にジャニーズ、たまにアイドル。/絶賛事務所担進行形 → 主にK-POP、たまにジャニーズ、たまーーにアイドルへ移行→主にLDH、そこそこK-POP、たまにジャニーズ、ちょっと坂道に移行したみたい。。

新しい様式のライブに行ってきた話。

先日、新生東京パフォーマンスドールの7周年+東京パフォーマンスドール誕生30周年ライブ*1があり、2月の日向ちゃん(DASADA)ぶりに"現場"に行ってきた。ライブの感想というより"新しい様式のライブ"の感想を残しておきたい。

 

元々は6月に渋谷ストリームホールでのスタンディングでの開催予定が、12月に大手町三井ホールでのライブに変更になった。

入場時に、問診票(当日の朝の検温結果といくつかの質問と席番、氏名、住所、電話番号)をフォームの送信済み画面で確認、または紙で提出。アルコールスプレーは任意で自分でやるスタイルだったはず。もちろんマスク着用必須。

座席はフラットなフロアに椅子を列ごと交互に配置してひと席分開ける形。(1列目は1番3番5番…で、2列目は2番4番6番…に椅子があるイメージで)通路は左右の壁沿いだけ。

ライブ中のルールとしては、

「座席の位置での立ち見可、ペンライトを振るの可、手拍子可、コール禁止。」

そのルールのなかでの観賞。正直なところ「めちゃめちゃ快適~~!」だった。

なんせ元々背が低いのでスタンディングが苦手。通常のライブでは女性子供エリアがあるけど、そのなかでも埋もれてしまってあまり視野が確保できないことが多い。でも座席指定かつ交互配置の場合、目の前をまるごと塞がれることがないので視野が確保しやすい。後列からだったのもあって遠くても見やすかった。そして、コールについては元々どの現場でもちゃんと声に出してコールをするタイプではないので、コールを禁止されても苦ではない。笑い声も出せないけど、マスクのなかでクククと笑うことは出来る。何より通常のライブではコールで消されるようなところも歌がちゃんと聞けるのはありがたい。ただ、演者からするとやっぱりコール禁止でマスクの観客は盛り上がってるかが分かりにくくて不安になるらしい。拍手とペンライトを振ることは許されているので、それで精一杯伝えるしかない。

あとなによりパーソナルスペースが広くなるという部分の快適さがすごい。通常の座席指定のライブでも、会場によっては前後幅も狭く、パイプ椅子が繋がってて隣の人と肩がくっつくくらいの時もある。荷物の置き場も難しい。それが交互配置なら本当に楽。これに慣れるともうスタンディングにしても座席指定にしてもぎゅうぎゅうのライブはしんどいな…ってなりそう。

コールをしたい人にはもどかしいだろうけど、見る側からすれば新しい様式での観賞は非常に快適度が高いと思う。映画館も窮鼠など見に行ったときには交互配置だったので本当に快適でよかったし。コールはOKになったとしても交互配置は続けてほしい。それでは興行として成り立たないことは百も承知だけど、チケット代を1,000円あげる程度でやれるならこのままでいてほしい。無理かな……… 

今回のライブはStagecrowdというプラットホームを利用した配信もあった。配信をすると発表されたのが、プレイガイドでチケットがほぼ完売状態になってからだったけど、発表後ぴあでは若干数リセールが出ていた。行くつもりだったけど、配信があるなら配信を選ぶという人はやっぱりいる。

Stagecrowdは2020年にソニーミュージックが立ち上げた配信プラットフォーム。ライブ開催が出来なくなったことで立ち上げたんだと思うけど、とてもいい判断だと思う。自社である程度しっかりとした配信プラットフォームがあるないで、動きやすさは全然違う。ソニーミュージックは各地にあるZeppも経営しているので、Zeppでライブ収録したものをリアルタイムトークとあわせて配信するDive/Connectというコンテンツも9月から始めている。*2

1部を現場で見て、2部は配信で見たんだけど、今回は配信での画質もカメラワークも音響も申し分なくて、1週間のアーカイブありで、これでコミコミ2,000円はお得だわ、という感想。2部は冒頭配信が止まってしまってたんだけど、アーカイブはちゃんとその部分も補完されたデータでの配信もありがたい。

新しい様式のライブとして、「有観客かつ配信(+1週間程度のアーカイブ)あり」を定番化してほしいなと思う。いいライブであれば、見に行った人間もアーカイブのために配信を買う。自分が買ったからそう思う。勿論よくないと思うライブだったら買わないし、配信画質が悪かったら買わないんだけど。いいライブを見たあと、すぐに映像を見ながら反芻するというのは多くの人がしたいことだと思う。そして「いいライブだった」と聞いて、興味をもった人もアーカイブを買うことができる。

生配信だけの場合、白石麻衣さん卒業コンサートの時のように、プラットフォームの強度によってはアクセス過多でパンクし続けてしまう恐れがある。あの卒コンも、予め「アーカイブあり」だったら初動から2割ぐらいの負荷は減ったはず。10分繋がらなかった時点で「アーカイブで見よう」に切り替えた人も増えていくはずなので、再開までの時間はもっと短くて済んだだろうと思う。(それでもRakutenTVでは耐えられなかっただろうけど)

各種ライブ配信サービスについては以下を参照。

ライブ配信サービスはこれからもどんどん増えていくと思うけど、ソニーミュージックみたいにレコード会社が1事業として立ち上げたりも増えるのかな。現状、Stagecrowdに対しての不満はほとんどないんだけど、プラットフォームがしっかりしていても、結局配信するアーティスト側の機材や映像、音の配信方法がちゃんとしてないとひどい映像で配信されちゃうので、演出方法含めその辺のノウハウは絶対に必要。そういう分野に特化したエンジニアの需要がめちゃめちゃあるのでは、と思う。TPDは過去2回も高いチケット代でひどいモザイク画質のライブ配信してくれたのでモチベーションがゼロになりかけた。本当にくどくど語れるくらいひどいのを2連続だったので…

そして現場と言えばグッズ販売の問題。今回のTPDについてはグッズは普通に以前通りに現地販売現金決済で現地販売のみの特典あり。特典会は後日オンラインでの対応*3なんだけど、先着でサイン入りチェキもつけたらその特典のために開場前からかなり並んだらしい。(自分は開演ギリギリに入って列のない状態で買ったけど)1時間も大人数が並んだりするんじゃ、座席を間引いても何の意味もないのでは??って話なので、今後については特典をつけるにしても何がしかの対応をしてほしい。あと、現金決済じゃなくてバーコード決済とか…ただ、グッズ売らなきゃ利益が出ない(それでも利益が出るラインにならないことも多いとは思うけど)し、握手券つけておけば何でも売れるだろうでやってきた規模感だと、グッズの売り方を変えるってすごく難しいんだろうとは思う。

 

いつまで続くのかはわからないけど、少なくとも向こう1年から2年はいきなり以前の形に戻すって難しいと思う。だから一旦はとにかく見たい人の「行く行かないの選択」のハードルを下げて欲しい。本人、周辺の人の体調や居住地域、職場、会場付近の感染状況などを踏まえて、「現地か配信か」を直前まで選べるようになっていれば、ライブでの集団感染のリスクは下げられるはず。

だから有観客でも配信、そしてオフィシャルリセールのシステムが当たり前になってほしい。

特にジャニーズのような、デジタルチケットだけど代表者から同行者に分配は不可能、代表者と同行者は同時入場必須、代表者に何かあった場合には同行者も入場できないシステムではやっぱり「無理してでも行く」を選択する人が増える。少しでもリスクを下げ、その上で有観客ライブを行っていくという方向で進めていって欲しい。現状の転売の問題も、オフィシャルリセールがあれば3割は減らせるだろうと思う。毎公演摘発にリソースを割くよりも、1度しっかりリセールシステムの構築にお金と人員をかける方が長期的に見れば有益だと思う。

 

もちろんここまで書いてきた感想は観客側からのご意見でしかないし、実際やる側のコストも苦労も計り知れないんだけど、行ってみて改めて「やっぱりライブでしか感じられないモノってあるんだよな」ってすごく思ったし、でもやっぱり当たり前に安全である前提で成り立ってきたことが奇跡みたいなもんだよな、とも思うので、エンタメの現場を続けていくためにも、長期的に変えていくところは変えていく取り組みをしてほしい。