きらきらしたものを集めたい。

主にジャニーズ、たまにアイドル。/絶賛事務所担進行形 → 主にK-POP、たまにジャニーズ、たまーーにアイドルへ移行→主にLDH、そこそこK-POP、たまにジャニーズ、ちょっと坂道に移行したみたい。。

「YOU MADE MY DAWN」にSEVENTEENの美学を思う

SEVENTEENの6枚目のアルバム「YOU MADE MY DAWN」がリリースされました。

 

タイトル曲のHomeを筆頭に「温かく聞いてもらえるような1枚」という言葉に個人的には多少の違和感を感じたりしました。

なので、自分の感覚での感想です。

 

タイトル曲だけを聞いたとき、ちょっと戸惑う曲展開だった。普通であれば気持ちよく盛り上がっていくところでぐっと音を絞る印象があって、盛り上がっていく感情をいなすような感覚。なんて禁欲的なんだ…とすら思った。でもパフォーマンスを見たらファンのコールが入ると印象がかなりかわる。ファンのコールが入るとあたたかいもわかるような気がする。

今回のアルバム、1枚通して聞くと、最初のGood to Meと最後のGetting closerはかなりストレートに男の欲を感じさせる。衣装にもパフォーマンスにも男の色気を魅せるようにしているように見える。その2曲でHomeとHugを包んでいるので、「強い欲を抑え込んで好青年ぶってる」とも感じたけれど、多分そういう次元のことではない。

SEVENTEENが一貫して表現しているタイトル曲の世界線の主人公は「男らしい成長」ではなく「人間としての成長」で、「人として人と向き合っていこう」という姿を作っている。それが彼らの目指すグループとしての在り方で、それが彼らの美学なんだな、という解釈の方がしっくりときた。

ずっと思ってきたことだけれど、他の同世代のグループと比べて、SEVENTEENは衣装において男らしさ(つまりはエロさ)を露骨に出すことが少ない。

BTSのピチピチのパンツに対して周囲に若干引かれるくらい興味を持っているんだけれども、SEVENTEENのシルエットを出させないスラックスにもすごく興味がある。それを選ぶということに興味がある。

年末のアワードから披露しているGetting closerの世界観ではほとんどのメンバーがピチピチの皮パン系を履いていたにも関わらず、ショーケースのHomeでのパフォーマンスはやっぱりシルエットの出過ぎないスラックスを履いてる。これがやっぱりちゃんと意図的に衣装も選んでいるんだ、という確信になった。タイトル曲の世界線においては、SEVENTEENは意図的に男としての色気を封じている。

それが彼らの「人間としての成長」というスタンスの美学なんだろうな、と勝手に納得してしまった。

とはいえ、Oh my!のときはダメージデニムの着用率も高くて衣装に若干開放的な雰囲気があったから、もしかしたら今後の展開は変わっていくのかもしれないけれども。(HomeはOh my!以前の世界線という認識でいるけど違います?)

もちろんタイトル曲以外にはいろいろな世界線の曲があり、3つのユニットがあって、それぞれの色があるけれど、タイトル曲としての世界線の話。

清涼ドルとして世に出た彼らが描こうとしているタイトル曲の世界線の成長は、サンナムジャではなく人間としての成長。紳士的とも少し違う、人としての実直さ、誠実さ。それが到底無理のある上っ面の設定とも感じられないのがSEVENTEENの作り込んできた世界の凄さであり、怖さ。Getting closerのパフォーマンスにしても、彼らの選ぶ選択がいつもフィジカルにもメンタルにもハードすぎてしまって怖くなる時がある。でも決して、心が伴わない人に無理を強いている状態とも思わない。心が伴わない人がいて成り立つパフォーマンスじゃない。怪我や体調によりフィジカル的についていけない場面が発生することはあるけれども、それは心が途切れているわけではないからメンバーもカバーができる。

 

SEVENTEENはメンバーがプロデュースしていることもあり、ビジネスとしてドライに見れない部分があまりに多い。

ビジネスとして成功への最短距離を進んでいるわけではないというのは彼ら自身が理解をしていて、その道を選んでいる。そこにあるのは、音楽を作るものとして、ステージ立つものとしての圧倒的な信念と覚悟と美学……

いつもその信念と覚悟に唸ってしまうばかりなんだけど、こういう楽しみ方を彼らが別に望んでいないのも理解しているつもりで、信念や覚悟なんてものはおいといて、自分たちが用意したものを単純に受け取って楽しんでほしいというスタンスなんだろうな、とは思う。とはいえおいておけるような軽いモノじゃないよ…

ステージやパフォーマンスから離れれば、それぞれ年相応の青年なのもすごいんだけど…

最近のインタビューで「実は2018年は何人かのメンバーが体調が悪かった」と言っていて、そう言うくらいだからかなり無理をしていたんだと思う。Homeが出来た経緯についても「実は…」と数年後に何かメンバーや身近な人のつらかった時期の話をされるのかもしれない。傷や不調はメンバー間で癒しながらずっと進んでいる。こういうところも以前、13人でひとりの人のようだと感じたことにも繋がるんだけれども。2019年もきっとそうなんだろう。どうか2019年を13人出来る限り健やかに過ごしてほしい。(ただの願望