きらきらしたものを集めたい。

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FAN FAN3部作ツアー回顧録。

2022年6月から始まったFAN FAN PROJECT ライブツアー3部作「FAN FAN HOP」「FAN FAN STEP」「FAN FAN JUMP」。3ツアーの全69公演が終わったので、3ツアーをまとめて感想文を残しておきたい。69公演て。

FAN FAN HOP

自分が見に行ったのは初日新潟の1公演目と最後の会場の東京2日間(2日目昼は配信を視聴)のみだったので、本当に最初と最後を見た。FAN FAN PROJECTがどんなものになるのか、フワッとした状態で始まった1公演目、かなり手探りの雰囲気だったのは覚えてる。賛否があった公演だけど、だからこそ1公演目を先入観なく見れて本当によかった。

白赤をメインカラーに置いて、全員白ツナギでボックスを使ったマイムから始まるステージ。POPな雰囲気から暗転してカラフルスーツの衣装に早替えし始まる「Summer Bike」。*1「Summer Bike」がテーマ曲であることは発表されていたけれど、事前に公開されていたYouTube動画ではあまり曲が聞き取れず、1曲目にサマバイが披露された時に「なるほどこういう曲なのね」という場内のリアクション。*2そもそもサマバイは分かりやすく盛り上がれる曲でもない曲なので1曲目としては結構難しかった印象がある。イントロは1曲目向きなんだけど。

2部構成で、前半のライブパートはシングル&アゲ曲メインでギュッと詰まったライブ。とにかくHOPはDTが最高だった。全員でのパフォーマンスもあり、珍しく夏夏でブルーノマーズ*3を使用して夏っぽいちょっとチャラいDTで、重めのゴリッとした選曲でオラオラ踊ってくれるのが定番な堀夏喜さんのチャラめのDT、大変貴重で最高に好きだった。後半の柄シャツSTICSの夏らしさもとてもよかった。

2部は佐藤大樹さんの脚本によるFANTASTICS版BTTM*4。コント×80年代90年代J-POPカバー。DJ世界さんのラジオに送られてきた夏の思い出メールを再現する形で展開されるコント。メンバーを知り尽くしている大樹くんだからこその絶妙な配役。全員が背負ったキャラをやりきってくれる事が何より素晴らしい。短いなかでテンポよく夏祭り、バー、学校と3シチュエーション展開していく構成がうまかった。悪趣味なストーリー*5にしなくても十分BTTMって作れるよね、っていう佐藤大樹さんのアンサーと捉えている。BTTM3はどうなることか…

エンディングでまた再びオープニングの衣装を見に纏った大樹くんが出てきて「STEP」を予告して終了。

2部構成にかなり賛否があった。でも個人的には「はじめてのFANTASTICS」にはとても良いライブだと思ったし、短いとはいえ下手なストレートライブよりもカロリー高くない?という内容で満足度が高かった。何より「ライブの中にコントがあるのが当たり前」の時代の関ジャニ∞*6を見てきた自分には肌馴染みがいいライブだった。間違いなくファンタだからあのクオリティーを作れた公演。

 

FAN FAN STEP

Choo Choo TRAIN」をテーマ曲においたSTEPツアー。セットにも電車の側面をモチーフにしたもの、電車の座席をモチーフにしたものが作られる。電車のドアが開いてメンバーが出てくる、最後はまた全員で電車に乗って終わる演出はとても好きだった。とにもかくにもSTEPはまず衣装が最高。歴代最高衣装タイ。*7あとは既存曲のアレンジもとてもよかった。「Hey, darlin'」のニュージャックスイングアレンジ。*8歴史に残る最高アレンジ。そしてボーカルそれぞれのソロパフォーマンス。ヘッドセットでダンスしながら中島颯太さんのビート感のよいボーカルが活きるアレンジの「What a wonder」、八木勇征さんのエモーショナルな歌唱が活きる「さよならレイニータウン」。*92人の強みが本当によく活かされたパフォーマンス作りだった。WAWのダンスは堀夏喜さんの振り付けということで、本当に中島颯太さんにぴったりの振り付けで最高だった。既存曲のアレンジこそライブの醍醐味だと思っているので、本当にSTEPで見せてくれたアレンジの幅で、今後がより楽しみになった。あと、ボーカル2人のバラードコーナーを2曲から拍手で選ぶ方式だったのも面白かった。

基本日帰り遠征族のため昼公演ばっかり見ていたので、東京の昼夜で世界さんのDTの曲が違うことに驚いたんだけど、本人曰くはツアー中何度か変えちゃう(覚えてない)らしく、さすがすぎる……となった。

東京の昼夜で盛り上げのポイントの作り方などが変わったので「あぁ見にきた先輩方(実際にはHIROさん)からのフィードバックがあったんだな」と見てる最中に分かったけど、昼夜の合間なんて本当に2時間もないくらいだったので、プロのお仕事を感じて感動した。

FAN FAN JUMP

「PANORAMA JET」をテーマ曲に置いたJUMPは、飛行機をセットにも反映。2階建て構成のステージに羽にあるジェットエンジンを模したセットを1階の上手と下手に置けば、それだけで飛行機の正面を感じさせることが出来る*10(文字では全く伝わらないが)というのはわりと発見で、PANORAMA JETのMVともリンクするセットになりとても良かった。ずっとステージセット自体は簡素な方なんだけど、細かく動かせるものは動かしたり、照明での表現、見せ方はかなりうまいなぁといつも思う。あと、舞台上に来るスタッフの衣装もコンセプトにあわせて整備士っぽい作業着を着てもらっているのがとてもいい。(HOPの時はスタッフも白ツナギ、STEPは覚えてない)

JUMPでは声だし解禁となったこともあり、ステージ袖の花道部分で煽るパートもかなり増え、会場の一体感を意識した構成だった。アリーナを見据えてのステージ作りになったようにも思う。

「TO THE SKY」と「DiVE」がある時点でセトリは優勝。「Baby Rose」と「ESCAPE」がメンバーも踊るバラード系楽曲のひとつの流れとしてうまくセットになっていた感じがあった。

JUMPについての思い出は、もうとにかく大宮の夜公演で上手の端席、花道横で見れたことに尽きてしまう。基本的にはファンタのライブは俯瞰から見るのが大好きで、中途半端に埋もれる位置なら2階3階、最後列をください!という思考なんだけど、ホールの花道横というのはやっぱりホールでしか体感できない距離感なので、ホールツアーの最後にそれを体感出来て本当によかった。花道横の席としては、他の列に比べてちょっと花道から離れている位置だったとはいえ、十二分に近く、そんなとこで全力で踊るんかい!になる。瀬口黎弥さんが間近に来ることが多かったので、あの全力のダンス、弾ける汗!の余韻で、黎弥くんへのときめきがマシマシになってしまった。

そして、歓声が聞こえるのはやっぱりメンバーにとって大きなモチベーションになるんだなとしみじみ感じるツアーだった。とはいえ、観客側はまだまだ久しぶりの声出しに戸惑いがある状態で、ホールサイズだと公演によってかなり声の出るポイントとかに差があった。DTでの声だしっていうのが結構難しいポイントで、大樹くんのDTは最初にカウントが入ってから曲に入る前に1拍間があって、そのタイミングできれいに\大樹ーーー!!/ってコールが入ったことがあり、あぁ確かに大樹くんの意図はそうかも、となった。そういうメンバー側の意図を拾う感覚は戻るまで時間がかかる気がする。*11

 

と、3部作まとめて書くと思ったより長くなってしまった。各ツアー4、5公演くらいしか見れていないとはいえ、本当に楽しかったもんな……思い出がいっぱい……

FAN FAN3部作になって、昼夜公演を行うようになりメンバーの負担は本当に大きくなったと思うし、何よりツアーをやりながら次のツアーの打ち合わせをする、今はJUMPツアーが終わる前からアリーナライブのリハーサルを始めているわけで、本当に恐ろしいスケジュール。腰やら喉やら多少なりとも不調を抱えているメンバーもいるだろうけれども、連ドラなど、ツアー以外の仕事をしながらも誰も欠けることなく69公演やりきれたことが本当にすごい。本当によかった。

HOP、STEP、JUMPを経て、次に待つのがアリーナライブ。4公演しかないのが本当に残念ではあるけれど、こんなにホールツアーをたくさん見た上で見るアリーナライブはどんな感覚なのか、経験がないからとにかく楽しみでしかない。

とりあえずは誰も体を壊さず本番を迎えられることを祈りつつ、自分も健康に初日を迎えられるように生きていこう。

*1:https://youtu.be/HVAF5u-DErY

*2:STEPからは初日前に音源公開されるようになった

*3:だったはず

*4:BACK TO MEMORIES

*5:BTTM1は八木勇征の両親の離婚を止めよう→離婚、さよなら結婚式、2は堀夏喜の母が息子と同じ年の学生(八木勇征)に恋したのを止めよう→結局再婚、結婚式

*6:及びジャニーズWEST

*7:RSTWの緑ベロアがやっぱり最高

*8:https://youtu.be/uEBT5yXhgMg

*9:https://youtu.be/TY79oHGp4Nk

*10:ちゃんとCLの映像見たら翼が降りてきている。人間の記憶はあやふや

*11:そもそも自分は声出し可でも出さない方の人間ではあるが

美しい彼よ、永遠なれ。

エターナルだった。「エターナル」というタイトル以外にあり得ないという素晴らしい作りだった。

まだ見てない人は見て欲しい。ドラマはシーズン2まで全部見てから見て欲しい。パンフレットも読んで欲しい。

以下、ネタバレ込みでの感想文。

 

1クールのドラマとして制作が始まり、シーズン2と映画という続編。高校3年生での出会いからの大学卒業までとする落としどころが絶妙だった。

映画としては、夢から始まり現実に終わる。テレビドラマよりもセンシティブな画もあるが、アヒル隊長を介することで、決してファンタジーとしてのラインを越えることがない。映画になっても、あらゆる部分で回収されない伏線があり、見る側が勝手に広げられる余白がそこにある。

BLという世界は、少女漫画のファンタジージャンルのひとつであって、実写化するに当たってもあくまでファンタジーであってくれる方がいい。美しい彼はしっかりとファンタジーを貫いてくれた。最近「ゆるBL」というジャンルがひとつのブームではあるんだけど、ファンタジーさがなくなる描写が不要だから実写化しやすいということもあるように思う。そして窮鼠は映像化にあたってファンタジーを選択しなかったパターン。というのは余談。

 

しかし映画はファンタジーでありつつ、「ファンの在り方」を問われる作りでもあった。

映画のなかで、清居の先輩である安奈と他事務所のアイドル桐谷のスキャンダルが報じられ、清居も巻き込まれる。その最中清居がSNSの反応を眺め「そんなもんだよな…」と呟く。そのシーンに胸が痛む人たちは多いはずで、でも、映画を見ながら「ひらきよの永遠」を願わずにはいられない。ひらきよの永遠を願うものが、「ひらきよの永遠は祈っているが演者側のスキャンダルは許せない」なんてことは矛盾でしかないことを突きつけられる。

ふたりの始まりの高校に戻り、教室で永遠を誓うふたりの姿を見て、ライスシャワーのような紙吹雪のなかを手を繋ぎ笑顔で走るふたりの姿を見て「あぁ、ずっとこれを見たかったんだ」と涙した。あのシーンに、映画を見ている側は祝福以外の気持ちなど持ちようがない。では作中の清居のファンはどうだろう。作中の清居ファンに対しても祝福してくれよ!!!!と映画を見ている側の自分は思う。

 

エターナルという形で終わったので、もう続編なんてものは野暮でしかなく、きっとそれはやらないだろうし、やってほしくない。正直に言えば、2人をこれ以上の年数そのキャラクターで縛ってほしくない。もっと正直に言えば、八木勇征がこれ以上清居奏に縛られてほしくない。俳優役で、なお当たり役すぎるが故に、FANTASTICS八木勇征の姿を清居奏として見られてしまうのが続くのはつらい。本人にとっても、それが続くことで清居奏が重い鎖に感じられてしまうようになってほしくない。作中の設楽も安奈の当たり役の姿に捕らわれていたから、ずっと安奈の相手役の姿を模して暮らしていたし、安奈をずっとその役と混同して見ていた。その結果がアレだ。

自分にとっての星となる人たちの人生に対し、ファンは幸せを祈る以外の選択肢はない。どのような選択をしても、星として見ている側にとっては、その人生の選択を受け止めるしかない。その選択で幸せに導かれることを祈るしかない。

 

美しい彼、改めて愛のあるとてもいい作品でした。

「美しい彼シーズン2」もいいドラマでした。

美しい彼はいいドラマだった。本当にいいドラマだった。

映画化が発表されたときも「いい映画になるだろうな」と思ったが、シーズン2が発表された時も「そらいいドラマになるだろうな」と思った。

絶対的な期待値をもってシーズン2を全4話見て、改めて期待値を越えてくるいいドラマだった。

 

恋人同士になってからのひらきよの話。練乳のチューブをそのまま吸ったような甘さの1話から始まり、回が進むと見えてくる「変わってるのに変わってない」みたいな「変わってないけど変わりたい」みたいな、絶妙なそれぞれのもがき。すでに社会に出てキャリアを積んでいる清居と学生から社会人になる手前の平良の成長の差。

就活がうまくいかない学生の「自分は社会から人間として認めてもらえないんだ」というメンタルを知ってる身としても、社会人と学生のカップルの関係性を知ってる身としても、ツラいツラいツラいの描写がくる。映画に向けてそのまま終わってしまうのかなと思っていたら、しっかりドラマとしてひとつのハッピーエンドを見せてくれた。

高校生からそれぞれの世界が広がり、平良と清居に関わる人間が増えた。無粋な見方をすれば予算も増えた。シーズン1の成功により、予算が増え、キャストが増えることで、元々の世界観の良さが薄まってしまうのが怖かった。結果的には外の世界と関わりながらもシーズン1同様に平良と清居の世界を丁寧に描いていてくれていて、なお「暮らし」があった。ドラマから直接映画に進めてしまうと描くことが難しかったであろう2人の暮らし。ファンはいくらでも頭のなかで二次創作出来るにしても、実際にシーズン2のドラマをはさんでその部分をより丁寧に描いてくれたことは愛でしかない。

「画の美しさ」へのこだわりも変わりなくよかった。3話での平良のバイトのシーンの作り方が本当に好きだった。ただモンブランに栗をのせる単純作業のバイトでも、目の前に並ぶモンブランがその時の平良にとっては希望だった。ともすれば暗く描きがちなシーンでも、平良の心情を反映して、暗いなかでも美しく輝くモンブランのシーンとなっていた。こういう画を作ってくれるからこのドラマが大好きだ。

 

改めて、美しい彼の製作陣が八木勇征を見つけてくれたことに感謝してやまない。

いつかは見つかる人だったには違いないけれど、ひとりでの演技仕事をしたことのない2021年に、八木勇征という人を見つけてくれたことは本当に奇跡だと思う。*1

八木勇征という人が俳優としてのキャリアを積んでいく上で、美しい彼の現場が最初であったこと、相手が萩原利久くんであったこと、本当によかったなとしみじみ思う。どのドラマも現場では一生懸命作られているとは思うけれど、それにしても美しい彼は真摯にあたたかく作られていると思うし、何より相手が利久くんだったから、撮影のなかでどんどん演技を吸収していけたんだと思う。利久くんの演技が最初から圧倒的に安定していたからこそ、勇征くんの清居としての演技がどんどんと成長していく様が視聴者の心を掴んでいったと思う。何より清居っていう役が本当に八木勇征にあう役だったというのもあるのだけど、2022年以降ずっと演技仕事を受け続けているのを見て、本当に良かったなと何度も噛みしめている。

ありがたいことに、「美しい彼~special edit version~」の先行上映会イベントに行くことが出来た*2ので、ドラマをスクリーンで見たけれど、本当によかった。ドラマとして作られた映像でも、熱量が込められた美しい画がスクリーンに広がり、何も薄まることがなかった。見れるチャンスがある人はぜひ見てほしい。

スクリーンでシーズン1を見たことで、映画に対しても安心感をもって待てている。間違いなく美しい映像を届けてもらえる。楽しみでしかない。

*1:DMCでセンター分けになったことで見つけてもらえたんだろうから、そういう意味では白濱パイセンにも頭があがらない。

*2:人生初のチケッティング成功に震えた