きらきらしたものを集めたい。

主にジャニーズ、たまにアイドル。/絶賛事務所担進行形 → 主にK-POP、たまにジャニーズ、たまーーにアイドルへ移行→主にLDH、そこそこK-POP、たまにジャニーズ、ちょっと坂道に移行したみたい。。

SEVENTEENはHappy Endingでどのようなシーンを作るのか。

映画のシーンという意味合いと音楽シーンの意味合いとで、どのようなシーンを作るのかとしました。

どちらかといえば、ビジネス的な作り方としての考察です。

 

5月29日、SEVENTEENの日本での1stシングルが発売される。

発売に先行してMVも公開された。

Happy Endingというタイトルから、白い建物の中でお花に囲まれたようなイメージを浮かべていたけど、楽曲もMVもそのようなトーンではない。

「愛してる」という言葉をウジさんが使ったことがすごくインパクトがあった。よくよく聞いていくと「愛してる」には「言ってほしい」「聞かせて」が繋がる。自分自身が相手に対して伝えている言葉ではなくて、相手に対して求める使い方をしている。なるほどやっぱり自分で進んで相手にいうキャラクターではない。

ただ、最後だけ「話したい 話したい 愛してる してる」「貰って 貰って 愛してる」になっていて、最後の2フレーズだけ、自分の「愛してる」になる。*1

 

この愛してるのリフレイン、目の前にいる相手に対しての言葉ではないように感じてしまった。少なくとも、目の前にいたとしても、話せる状況ではない相手。

 

曲を聞いて、ずっと「君の膵臓を食べたい」が浮かんでいる。あの映画*2は、ハッピーエンドと捉えるかは人によると思うけど、あの世界に近いものを感じている。

「一緒にいよう」という言葉から広げた楽曲とインタビューでウジさんが答えていたけれど、そこにあるのは物理的な一緒ではなくて、「すぐに会えなくても心は共にいよう」ということなんだろう。そしてそれは今現在は実感できているものではなくて、切なる希望。と感じてしまった。

 

ウジさんの描く恋愛の曲は、進行中であれ終わったものであれ、いつも相手が側にいて触れている状態ではない気がする。目の前にいて言葉を直接伝えられるのはメンバーだけで、恋愛としての相手は目の前にいる時に沢山の言葉を伝えることは出来なくて、離れてひとりでいるときに沢山の言葉が溢れてくるようなイメージがある。シャイな人柄、なのか、アイドルとしての管理なのかは分からないけれど、前者な気がしてしまうのがウジさん。

 

MVについては、直接的に楽曲の世界観と繋がっているわけではないと思う。MVはMVで世界があり、いろんな曲同士がリンクしている。本国のMVとも繋がった世界観で作れるのがSEVENTEENの強みだろう。

 

それにしても年1回の音源リリースというペースでの日本活動。本当に新人のアーティストとして異例なこと。それでも、今回のシングルで、既存の日本のレコード会社との契約を結ばずに自分達のペースで日本でCDをリリースしても、自分達の納得のいく楽曲で、自分達の納得のいくパフォーマンスで、しっかりとしたプロモーションが伴えばちゃんと結果が出せるということが実績として明らかに出来るだろう。本当に日本の音楽業界を動かす可能性があることをしている。

個人的には今回のプロモーションで、いよいよプレディスジャパンさんにシビレてしまっている。

ツアーのグッズをLoppiで買わせてくれることも、早期完売したものを再生産や受注生産してくれることも、当たり前のように受け止めているけれどもアーティストのグッズとしてそんな至れり尽くせりなことは本当に稀だ。そして、ファンのメイン層に届きやすいWEGOZOZOTOWNとのコラボアイテムに、お金を落とさずとも楽しめる新宿LUMINE ESTや渋谷109のキャンペーンはもちろん、ミュージアムにポップアッショップ、カフェがあることでファンが集まってSEVENTEENの公式グッズを買いお茶をして楽しむことができる。

そしてなにより、角川書店の洋書文庫のブックカバーキャンペーン。学生も罪悪感なく手に取りやすい商品で、書店に並ぶことでこれまでにない層への認知にも繋がる。親も買ってあげやすいだろう。

これほどまで大規模なプロモーションを出来るのも、年に1回だからということが大きいと思う。

かつて関ジャムのMV特集の回で、著名なMVの監督が「日本のMV製作の予算は平均30万円程度」と話していたけれど、SEVENTEENの日本の楽曲のMVはその予算で収まるとは思えない。

もちろんこういった広域プロモーションだけではなくて、昨年のクルーズイベントに引き続き沖縄ツアーという超選民イベントを開催することも大きなポイントで、「高いハードルを越えて近い距離でメンバーを感じることが出来る機会」を求めている人を満たすイベントを公式で用意する上手さがある。

 

改めてもうアイドルだけでなく日本のメジャーアーティストの活動の在り方を考えていく時期なんじゃないかと思うし、これからの日本でのSEVENTEENの活動が本当にビジネスとして興味深い。

これからどれくらい先まで見ているのか、どれくらい大きな規模を見ているのか、どれくらい柔軟に動くのか、SEVENTEENのハッピーエンドはどのような形として描いているのか。

 

それにしても、3億円くらい空から降ってこないかナァ~~(遠い目)

*1:「愛してる 知ってる」かと思ったら「愛してる してる」だったので修正しました。

*2:原作を読んでいないので映画としてのストーリー