きらきらしたものを集めたい。

主にジャニーズ、たまにアイドル。/絶賛事務所担進行形 → 主にK-POP、たまにジャニーズ、たまーーにアイドルへ移行→主にLDH、そこそこK-POP、たまにジャニーズ、ちょっと坂道に移行したみたい。。

ドラマ「あなたの番です」の感想文

久しぶりにわりとハマって楽しく見たドラマなので散漫な感想文など。

まず2クールであることがよかった。まだ死ぬの!?まだ死ぬの!?からの反撃編の展開。適度に笑いドコロを入れ込みながらも死体発見現場のクオリティーは高く保たれていたし、わたしはわりと黒島ちゃんを信じてた側の人間なので楽しかったです……(ちょろいヲタク

 

最終回のまとめ方、結局のところ「人の愛と狂気は紙一重」ということ、というか「愛はそれすなわち狂気」の方がいいのかな。そしてそれぞれの愛に基づくそれぞれの正義感からくる行動。

エンディングの描き方としてはそれぞれの愛の矛先は全く違うから他の人にとっては狂気に見える、ということになるんだろう。

エレベーターを愛する人、人のモノを愛する人、ワニを愛する人、ゴミから見える人生を愛する人、己を愛する人、ダメな男を愛する人、愛した人の愛した人も愛する人、愛してる人と同じ属性になりたい人、殺害欲求をもつ息子を愛する人………

わかる気もするし、わからない気もするし。

少なくとも黒嶋ちゃんの「殺人への愛」というのは、括り方描き方がぼんやりになりすぎていて肝であるのにぼんやりする。

死体発見シーンのクオリティーに対して殺害実行シーンが大味すぎるのもぼんやりする部分ではあるけども。

殺すことに興奮するというのはフェティティシズムの一種として扱われると思うけど、「翔太さんが菜奈さんを愛してるように、わたしも人殺しを愛してるの」というのは違和感が強かった。人を殺す作業に興奮するのか、死体を見るのに興奮するのかとか、そこは細かいアレがあるよね。

社会的に許されない欲をもって生まれてしまった人間は、社会的に許されないから好きなものを好きと言えないし、自分の好きに正直になることを許されない。一生我慢して生きていかなくてはいけないということは、好きな人やモノに一直線な人たちとの対比として描き方次第では考えさせられるものになるはずなんだけど、そういう描き方じゃないんだなぁっていう感想が強い。

結局のところ警察側に犯罪心理を語らせるシーンがあるわけでも、二階堂くんがそれを語るわけでもなく、衝動的なやりとりだけでエンディングに向かってしまったので、ドラマ的に描きたかった部分が不明瞭だなと感じてしまう。

 

エンディングに日常の風景を入れながらおばあちゃんと黒島ちゃんの関係が出てきたり、最後にまた「あなたの番です」と続きを匂わせることは悪くない。

ただ、個人的には真犯人がわかった後も、二階堂くんと翔太さんが鍋をつついているシーンに違和感が強かった。目的は達成されてるにも関わらず本来のそれぞれの日常に戻らなかったことで、ふたりの間に愛に近い感情を想起してしまう。おっさんずラブに乗っかった演出というか、結局田中圭氏に男性と仲良くさせることに意義があるだけ、ってことか…って感じてしまった。

尾野ちゃんを疑ったりしていた頃に出た「翔太さんと尾野さんは似ています!」という二階堂くんの台詞がよかったし、実際そう描かれていたし、そうなるのであれば事件解決後はひたすら菜奈ちゃんの写真と暮らす方がよかった。二階堂くんは愛を知ったことで判断に迷いが生まれたことをAIの研究のなかに反映させる方がよかった。

そうさせたら続かないでしょ、は分かってるんだけど。

 

西野さんの演技についての酷評が多かったけど、私はあの演技に疑問を感じなかった。西野七瀬という人の表現としてはあの形だよなぁって思っちゃったんだけど、それは西野七瀬という人に対してのある程度の認識があるからかもしれない。

楽しいときもふわっとした笑顔であること、不愉快な時は目線が強いこと、西野七瀬さんだなぁと思って見てたけど、西野七瀬さんらしさはない方がいいのかな。いわゆるサイコパスなトーンにならず日常のままであることが黒島ちゃんの日常のなかにある殺害欲求のトーンの表現、と捉えるのはヲタクだけなのかな。

 

ハマってたとはいえ、Huluまでは見てないので拾えてないエピソードも沢山あるけど、2クールかなり面白かったという感想文でした。