生駒ちゃん最後の乃木坂工事中での、生駒ちゃんとバナナマンの3人でのトークの内容がなんかすごいインパクトだったので、衝動のまま書きます。
3人でのトークの冒頭から、7年間どうだったかみたいな話だったと思うけど、
「乃木坂に入って人間になれた感じ。本当に最低限のことしか出来なかったから、一色だった人間に七色も八色もつけてもらった感じで。」
という話していて、すごくわかると思った。
乃木坂のコンテンツは、乃木どことNOGIBINGOしか見てないけど、乃木どこの初めの頃は、渋谷を歩けばパニックになり、水に顔をつけられずパニックになり、自分に向かってくるボールにパニックになり、とにかく情報が処理しきらないのか許容量が少なくて泣いてるシーンが多かった。泣き方がいわゆる中高生のそれではなかった。
そんな子がセンターを勤め、グループの顔となる。今回の番組の前半で読まれた手紙でみんな、その重圧については言及していたけど、高山ちゃんが、「生駒ちゃんは覚えてないかもしれないけど、いつか落ち着いたときに思い出してくれたら」と書いていたのがすごく印象的だった。きっと、生駒ちゃんはもう初期の細かいことは記憶に残せていないんだろうと思う。それくらいいろんなことを、少ない許容量の中でこなして、7年で人間として立派で大きな器になっていた。
「やっぱり誰よりもプレッシャーを背負って大変な思いをしてきたから、そういう立場のメンバーにすっと深く寄り添えるんだなと思う」という設楽さんの言葉の距離感が好き。
卒業の意思を固めたのはいつ頃?って聞かれて、太陽ノックの頃の神宮球場って2015年のことというのも驚いた。
「乃木坂のセンターをやって、AKBと兼任して、乃木坂に戻ってきて、またセンターをやって、アイドルとしてやりきったと思った。」
その言葉で兼任してたことを思い出したんだけど、今考えると本当にあの頃って、精神状態ハンパなかっただろうなって。AKB仕様の生駒ちゃんは痛々しくて見ていてつらかった。でも、やっぱりそれで強くなったんだろうなぁというのはすごく感じたし、やっぱAKBって超弱肉強食って空気なんだろうなぁって思う。兼任後の生駒ちゃんは、メンバーのバラエティーでの甘え*1に対してその場でダメ出ししていく感じがあったし、そういう生駒ちゃんを見て「バラエティーってそうなんだな」ってなんとなく理解できた人が、バラエティーでの個人での活躍が出来るようになっていったのかもしれない。
そこからの話がすごく興味深かった。
「アイドルは完璧じゃなくていいと思っていて、」という言葉のあとに「成長過程を見せるのがコンテンツのひとつじゃないですか」と続けていて、設楽さんもちょっとおぉって反応になっていた。
「でも舞台やバラエティーに出させてもらっていて、俳優さんや芸人さんと一緒に仕事して、本物になりたいなって、興味が出ちゃって」
それを聞いた設楽さんが本物という言葉を「完璧に成長した姿でね」と言い換えていたけど、本物って言葉は確かに難しい。でも、なんとなく、言いたいことはすごく伝わる言葉だった。
日本の女子アイドルは、未熟さが必要で、人間としてデキた人は面白いと思われない。
乃木坂の3期生は今まさに成長過程で、それが素晴らしくいいコンテンツになっている。
正直もう初期メンバーにはそういうコンテンツ力はない。ただ、乃木坂46というアイドルでいる限り守らなくてはいけない形があり、それはひとりの人間として成熟していくことの妨げとなることもある。
改めて生駒ちゃんがいう「人間になれた」という言葉がきっと素直にそうなんだろうなと思うし、成長過程を見せるアイドルとしての素晴らしい幕引きだと感じてしまった。
これから、もうまいやんを筆頭に1期生の大半は腹を決めている感じがあって、わりときれいに新陳代謝をできるグループになるのかもしれない。
2期については、完全に安定した1期とコンテンツ力に溢れる3期の影になってしまったけど、これについては堀ちゃんと相楽ちゃんの双方が策士策に溺れるとなってしまったのがもったいなかったよね…、とかいろいろ思ったりしているので、気が向いたら書くかもしれない。
それにしたって、バナナマンは本当に最高の公式お兄ちゃんだ………
*1:企画が成り立たなくなりそうなリアクションとか