アイドルとヲタクの間には壁が必要になるのか。
悲しい。ただひたすらに悲しい。あり得ないし許せないし許されるわけがない。
事件が起こる前の状態には戻れない。
物理的に傷つけられた体も皆の笑顔も、もう何もなかった時には戻れない。
見る側だって、出てきてくれたとしてもかわいそうという気持ちが先に立つ。
起きる前には戻れないのに、防げたかといえば難しい。
メディアでも犯人はAKBのファンだったわけではないのではという方向での扱いが多くて、ファンが凶行に走ったという表現はあまり見ていない。
確かに店頭でシングルを買えば行ける全国握手会だしそうかもしれない。
でも、メンバーに対しての配慮である可能性もある気がしてる。
無差別な殺意と自分に向けられた殺意とでは後に響く恐怖心が違うと思うし。
それは襲撃を受けてないメンバーも同じ。
ファンに命を狙われるかもしれないなんて気持ちになったらそれこそ平常心でステージに立つのは難しくなる。
事件を起こしたのは自分たちのファンではないという気持ちになれると随分違うんじゃないかと思う。
動機とかはこれから明らかになるだろうけど、元々ファンではなくて、ただ破壊欲求が高まったタイミングで、たまたまその日に近くで握手会が行われたからというだけであってほしいと自分も思う。
立つメンバーの人数が多いレーンを選んだだけ、であってほしい。
AKBという有名人を数多く傷つけてやろうという気持ちであってほしい。
それでも許せることじゃないけど。
AKBはすでに今日の劇場公演の中止と休館が発表されている。
今後については頭を抱えながら協議してるだろうけど、これを機に全国握手会は廃止にしてもいいんじゃないかなと思う。
キャラアニを使う個別は継続するが、参加するかはメンバー自身で決める。
それぐらいが妥当な気がしてる。
参加をするのに少しハードルがある方が、衝動的で無差別な犯罪は起こりにくい。
正直なところ、いわゆる地下現場をメインにしている自分にはあまり関係がない。
有名人を傷つけることに価値を感じるような犯罪者は来ない。
あり得るのは怨恨によるものだろう。
でも怨恨であれば、犯行が行われる以前の段階で周囲がある程度警戒できる。
接触の際に何か憤りをぶつけたりしていれば分かるから。
もちろん全て見えるわけじゃないけど。
ショービジネス全般に対して、それなりの影響を及ぼすかもしれない。
でもメディア露出量と接触量のバランスで見て、48系グループほど両方に注力し、実際にそれぞれの業界を制しているところはない。
体制そのものの見直しが必要になるのは48系グループのみだろうと思う。
アイドルとヲタクの壁よりも、ヲタクとそうでない人の壁を作る必要がある気がする。
ヲタクはある程度の手間が増えても、金額が高くなっても会いにいく。
ももクロは限界までその敷居を上げている。
今会えるアイドルでは全くなくなっていても、会いにいく人が沢山いる。
今の客層はヲタクだけではなくミーハー層も多いはず。あれだけの人数だから。
流行りに対して手間と投資を惜しまないミーハーを集めているんだと思う。
48系は手間と投資は惜しむ層のミーハーも相手をしてきた。
それ自体はすごい姿勢だけど、リスクはやっぱり大きかったということじゃないかな。
元来アイドルヲタクには自らアイドルとの壁を作る力がある。
多くのヲタクは超えてはいけない壁をそれぞれの高さで作って接していると思う。
ただ相手から超えていいよと言われたら簡単に超える人がでるけどね。
犯人がヲタクではない前提で書いてるけど、ヲタクだったらまた考え直す。
なににせよ、二度とこんなこと起きちゃダメだ。